ダイエットのカギを握る食事。太りやすい原因には遺伝や体質がありますが、ほかにも太りやすい食べ物や太りやすい時間・時期があるのをご存知ですが?
今回は、太りやすい食事とダイエットを成功にみちびく食のポイントについてご紹介いたします。
ダイエットをしているのに痩せない、周りと比べて太りやすい…と感じている方は要チェック。また、これからダイエットを始めようとしている人も、事前知識としてぜひご覧ください。
目次
痩せられない3大原因
食生活
太ってしまう一番の原因はなんと言っても食べ過ぎです。痩せられないというひとは、単純に消費カロリーより摂取カロリーの方が多い可能性が高いのです。
少しずつしか食べていないつもりでも、ちょこちょこ食いを積み重ねて実はカロリーオーバーしていたり、少量でも高カロリーのもの摂っているのかもしれません。
また、間違った食事制限で栄養のバランスが偏ってしまったり、血糖値が急上昇することで脂肪がつきやすく痩せにくい状態になってしまうのです。
運動不足
食事の改善によるカロリー減も大切ですが、運動不足になるとカロリーの消費率が低下し、太りやすくなってしまいます。
とくにデスクワークで日常的に体を動かす習慣がないひとや、運動嫌いのひとは要注意。筋力が低下することで代謝も低下し、エネルギーを変換できないため脂肪を蓄えやすくなってしまうのです。
睡眠不足
寝ている間に分泌される成長ホルモンは、中性脂肪を分解したり、内臓や筋肉の修復をおこなう働きがあります。質のいい睡眠をとると、それだけである程度体重がリセットされるのです。
また、成長ホルモンは基礎代謝にも関係しています。睡眠不足になって成長ホルモンの分泌を妨げると、代謝が落ち脂肪を燃やしにくい体になってしまうのです。

睡眠不足になると食欲増進ホルモンであるグレリンが増加し、食欲抑制ホルモンであるレプチンが減少します。ダイエット中でも食欲を抑えきれず、ついつい食べ過ぎてしまう原因のひとつです。
ダイエットの挫折理由は「食」が多数
身体は、基本的に食べれば太り食べなければ痩せるのが当たり前。そのため、食に関するダイエットが数多くあり、ダイエットで挫折する理由も「食」が多くなるのです。
上記で痩せられない3つの原因を説明しましたが、取りいれる運動や睡眠と違い、食に関しては我慢が必要なのでストレスも溜まりやすくなってしまいます。ダイエットを成功させるには、食の知識をえることが大きなポイントになるのです。
ダイエットを邪魔する「太りやすい食べ物」
同じ量を食べても、栄養素によって太りやすさや痩せやすさは変わってきます。太りやすい食べ物をチェックし、ダイエット中の食生活を見なおしてみましょう。
炭水化物+脂質
糖質が多く含まれる炭水化物。血糖値が急上昇することで、脂肪を溜め込みやすく食欲も増進してしまいます。炭水化物はパン、白米、麺類など一回で食べる量も多いので、太る原因になりやすいのです。
脂質は少量でも高カロリーのため、たくさん食べるとダイレクトに太りやすくなってしまいます。炭水化物と脂質の組み合わせはまさに太りやすい食べ物の代名詞。かつ丼、天丼、カレーライス、フライドポテトなどが当てはまる食べ物です。
熱帯産の果物
ビタミン類など美肌成分も豊富に含まれる果物ですが、南国などの熱帯産のものは糖分が多く含まれ、カロリーが高い傾向にあるのです。
代表的なものでいえば、マンゴーやパイナップルなどが当てはまります。それ以外にも、バナナ、柿、桃、イチゴなども糖質の高い果物です。また、水分を抜けているドライフルーツは少量でも糖分の割合が高くなるため、食べ過ぎには注意しましょう。
根菜類
野菜はダイエットの味方という印象がありますが、根菜類は糖質を蓄えているので太りやすいともいわれています。
甘みのある根菜類は野菜嫌いのひとにも摂りやすい傾向にありますが、根菜類ばかりを摂っているというひとは注意が必要です。とくにさつまいも、じゃがいも、里芋などのイモ類、れんこん、ごぼうなどは糖質が高い根菜です。
他にも、かぼちゃ、とうもろこし、たまねぎなども糖質が高いので、野菜はこれらを中心に食べているというひとは、食生活を見直ししてみるようにしましょう。
加工してある食品
加工している食品は添加物が入っている可能性が高いため、太りやすい傾向にあります。添加物は消化系に負担をかけるほか、代謝の悪化、依存性などがあるため、できるだけ避けたい食べ物です。
とくに練り物は糖質が高めで、ちくわやソーセージを食べ過ぎるとそれだけでもダイエットの妨げとなる可能性があります。冷凍食品や、ファーストフードをよく食べるというひとは、自炊を取りいれるなどして食の改善につとめましょう。
ダイエットをサポートする「痩せやすい食べ物」
太りやすい食べ物がある一方で、ダイエット中に積極的に摂ることで効果をアップさせる「痩せやすい食べ物」もあります。意識的に摂り、ダイエットを成功にみちびきましょう。
脂質の少ない肉
たんぱく質は体のすべてをつくるうえで欠かせない成分。筋肉量に関わり、肌や髪などの美しさにも関係しています。
脂身のあるお肉を食べ過ぎると太る原因になってしまいますが、脂身の少ないささみ、鶏胸肉、ヒレ肉、ラム肉などは、高品質な筋肉をつくる手助けをしてくれるのです。
筋肉があることでスタイルアップが叶うほか、食事誘発性熱産生によりカロリー消費量のアップが期待できます。
地上より上に育つ野菜類
根菜類は糖質が多い傾向にありますが、葉物野菜はダイエットのサポートや美容効果が期待できます。
葉物野菜の特徴は、ビタミンや食物繊維が多いこと。ビタミン類は脂質の代謝を促すため、ダイエット中はとくに不足したくない成分です。また、食物繊維は腸内環境を整えるため、デトックス効果が期待できます。
キャベツ、レタス、大根葉、ネギなど緑の野菜を積極的に摂るようにしましょう。
食事と時間の関係
脂肪を溜め込むBMAL1
「夜は太りやすくなる」という言葉を聞いたことはありませんか?実は時間帯でも、太りやすさに違いがあるのです。
身体には、BMAL1という抹消時計遺伝子が存在しています。この遺伝子は、脂肪の合成を促し脂肪細胞をつくりだすものです。
BMAL1の量は時間帯によって増減するため、BMAL1が多い時間は太りやすく、少ない時間は太りにくいということになります。
もっとも太りやすい時間は「22時以降」
BMAL1が増えだすのは22時以降から。この時間より後に食事を摂ってしまうと、日中と同じ食事内容でも脂肪がつきやすくなってしまいます。
22時以降に増えだしたBMAL1は、夜中の2~3時にピークを迎え、徐々に減っていくのです。栄養を蓄えやすくなるため、夜遅くの食事は可能な限り控えるようにしましょう。

夜中に食事を摂ると寝るまでの時間が短くなってしまうのも太る原因です。消化が追いつかず睡眠の質を下げることになるので注意してください。
食べても太りにくい時間は「15時」
もっともBMAL1が少ない時間は、14~16時の間です。15時のおやつは理にかなっており、甘い物や高カロリーなものはお昼に食べることにより、脂肪がつきにくいメリットがあります。
お昼は一日の中で一番栄養を摂りやすい時間帯。普段は我慢している食事を摂って適度なストレス解消をしたり、たっぷりの栄養で美とダイエットをサポートしましょう。
太りやすい時期と痩せやすい時期
女性の体は、生理周期に合わせてホルモンバランスが変化しています。つまり1ヶ月のサイクルで、太りやすい時期と痩せやすい時期が存在するのです。
太りやすい時期にダイエットを頑張ってもなかなか結果がついてこないでストレスを抱えてしまうこともしばしば。しかし痩せる時期にしっかりアプローチすることで、ダイエット効果を向上させることができるのです。
「エストロゲン」と「プロゲステロン」
女性ホルモンには、卵巣で作られる2種類のホルモンが存在しています。プロゲステロン=黄体ホルモンは、生理前に多く分泌されるホルモンで、排卵後から徐々に増えていくのが特徴です。
このプロゲステロンは妊娠のために栄養を溜めこむため、分泌期間は太りやすくなるのが特徴。生理前は女性にとってとても太りやすい時期なので、食生活には気をつけましょう。
もうひとつの女性ホルモン、エストロゲン=卵胞ホルモンは、別名痩せホルモン、美肌ホルモンとも言われ、美しさをつくることで知られています。
生理終了~排卵前まで増加するため、生理終わり頃からは痩せやすい時期ということになります。

ダイエットは生理周期に合わせることで、効率的に効果をえることができるのです。
太りにくくて痩せやすい食生活はこれ
- 太りやすい食材は控え、痩せやすい食材をたっぷり摂る
- 体内時計をリセットするため朝ごはんを食べる
- BMAL1の少ない時間にしっかり栄養をとる
- BMAL1の多いときは食事を控える
- BMAL1が増える高脂質の食事を抑える
- ダイエットは痩せやすい時期におこなう
実はひとの体内時計は24時間ではないため、太りにくい時間をつくるには毎日リセットすることが大切。朝ごはんや朝日は、そのスイッチです。
太りやすい食べ物を控えるのはもちろん、脂肪を溜め込むBMAL1が増えないように、高脂質の食事には十分気を付けるようにしてください。
まとめ
食べ物の中には、太りやすいものとダイエットをサポートするものがあるため、食事量だけでは太りやすさを判断することはできません。
また、同じ食事でも時間帯や時期によって太りやすさが異なるので、ダイエットは行なうタイミングも成功率を左右します。ダイエットが上手くいかない、これから始めたいというひとは、食を制してダイエットを成功にみちびきましょう。