1日の疲れを癒すリラックスタイムといえばお風呂ですよね。美容やダイエットには半身浴が良いとよく言われますが、実際はどうなのでしょうか?
今回は、半身浴の効果や正しい方法、注意点などについて詳しく説明します。
目次
半身浴と全身浴の違い
半身浴は体への負荷が少ない
半身浴と全身浴の大きな違いは、お湯の量。半身浴はみぞおちあたり、全身浴は肩までのお湯に浸かる入浴法です。
半身浴は全身浴に比べて水圧が少ないため、肺や心臓などへの負担を軽減でき、長く入浴できる点もメリットです。
一方の全身浴は、短い時間でも体をあたためることができます。水圧による血行促進効果が期待できますが、半身浴に比べて負担は大きくなります。
どちらにもメリットはあるので、時間がないときは全身浴、時間があってリラックスしたいときは半身浴と、状況に合わせて選んでもいいでしょう。
半身浴の効果
リラックス効果
38~40℃のぬるめのお湯に20分ほど入ると、副交感神経の働きが高まります。
活動的な日中に優位になる交感神経に対して、副交感神経は休息モードの夜間に優位になります。半身浴で副交感神経のスイッチを入れることで心身ともにリラックスでき、質の良い睡眠を得ることができます。
半身浴は就寝前にぴったりの入浴法といえます。
冷えを解消
ストレスなどで交感神経が継続的に優位になると、血管が収縮して血流が悪くなり、冷えの原因になります。
半身浴によって副交感神経が優位になると、血管が拡張して血行が良くなり、冷えを解消することができます。
自律神経を整える
交感神経と副交感神経は、本来シーソーのようにバランスを保っています。
しかし、ストレスやブルーライトの影響を受けやすい現代人は、交感神経が優位になり続けてしまい、心身の不調や不眠を招くといわれています。
先ほども述べたとおり、半身浴は副交感神経を優位にするため、自律神経を整えることができるのです。
美肌効果
血行不良になると肌に栄養が届きにくくなるので、ターンオーバーが乱れ、肌の不調を招きやすくなります。
半身浴は血行を良くするため、老廃物が排出されやすくなり、自律神経のバランスも整うことから肌トラブルの解消につながります。
半身浴は肌の乾燥を招く?
しかし、半身浴のように長時間湯船に浸かっているとセラミドが流れやすくなり、肌が乾燥してしまうことも。
そこでおすすめなのが、オイルパックです。洗顔後にアルガンオイルなどを塗り、手のひらでプレスしてなじませたら、そのまま半身浴をします。軽くマッサージをして、お風呂を出る前に流せばOK。
蒸気のスチーム効果でオイルがぐんぐん浸透し、もちもち肌になれます。
さらに、オイルでボディマッサージをするのもおすすめ。入浴中のマッサージは新陳代謝が良くなり、効果がさらに高まります。
生理痛の改善
冷えは女性の大敵といわれますが、生理痛をひどくする原因にもなります。
半身浴は下腹部をあたためて血のめぐりを良くしてくれるので、生理痛や生理不順を改善する効果が期待できます。
半身浴はダイエットに効果なし?
痩せる効果はないが太りにくい体を作ることはできる
半身浴をしたからといって、すぐに痩せることはもちろんありません。しかし、半身浴を続けることで太りにくい体を作ることは可能です。
半身浴によって体の芯が温まり、冷えが解消されると代謝が上がり、脂肪が燃えやすい状態に。代謝アップによって下半身のむくみも解消できます。
即効性はありませんが、毎日続けることで代謝の良い体になり、ダイエット効果を高めてくれます。
半身浴の正しいやり方
温度は38~40℃がベスト
お湯の温度は38~40度に設定します。浸かっている間にぬるくなってきたら追い炊きをして、温度を一定に保ちます。
42度以上の熱いお湯に浸かると交感神経が優位になって寝つきが悪くなったり、体に負担がかかったりすることも。
心地良いと感じる温度で体に負担をかけず、リラックスしてゆっくり浸かることが大切です。
お湯の量はみぞおちの下
お湯の量は、みぞおちの下あたりが目安。少なすぎるとかえって体が冷えてしまうので、注意しましょう。
湯船の中にバスチェアを置くと高さを調整しやすく、楽に座ることができるのでおすすめです。
効果的な時間は最低20分以上
半身浴の効果を引き出すためには、20~30分程浸かりましょう。雑誌や小説などを読みながら入れば、半身浴の時間がより有意義になりますよ。
半身浴の効果をアップさせる方法
白湯を飲む
健康や美容面でもいいことだらけの白湯ですが、半身浴をしながら飲むのもおすすめ。白湯を飲むと体が内側からあたたまり、発汗作用が促されて老廃物が排出されやすくなります。
白湯の作り方
水道水ではなくミネラルウォーターを使いましょう。やかんや鍋に入れて10~15分沸騰させたら50度くらいまで冷まし、ゆっくり時間をかけて飲みます。
時間がない場合は、電子レンジであたためたり、ポットを使用したりしてもOKです。
重曹を入れる
重曹は、料理やお掃除、手作りバスボムなどにも使われる万能アイテム。
湯船に重曹をひとつかみ入れれば、血行促進効果が期待でき、白湯と組み合わせることで発汗もアップします。
注意点
食後すぐは避ける
食後は消化器官に血液が集中しますが、入浴すると血流が良くなり、血液が分散されてしまうことで消化不良を起こしやすくなります。
また、熱いお湯は交感神経を優位にして胃腸の働きを抑制してしまい、消化吸収に影響を及ぼします。
最低でも食後30分は入浴を避けましょう。
体を冷やさない工夫をする
半身浴は全身浴と違って、腕や肩は湯船の外に出ている状態なので、寒いと感じたらバスタオルをかけて保温します。上半身が濡れている場合は体が冷えるため、乾いたタオルで拭きましょう。
お湯をためている間はふたをせず、浴室全体をあたためておくのも効果的です。
まとめ
健康にも美容にも良い半身浴ですが、間違ったやり方では効果が半減してしまいます。お湯の量、温度、入るタイミングなどを守って、有意義なバスタイムを楽しんでください。
そしてなにより、半身浴の効果を求めるなら習慣にすることが大切です。