ニキビは「脂性肌」の悩みというイメージが強いですが、実は乾燥肌も大人ニキビの大きな原因なのをご存じですか?
- 口周りのニキビと乾燥の関係は?
- 乾燥もニキビも両方ひどい。どんなお手入れがいいの?
- 乾燥ニキビはどうすれば治る?
- なんで乾燥肌にニキビができるの?
乾燥肌の方のそんな疑問を解消すべく色々調べてまとめてみました。
繰り返すニキビに悩んでいる方、是非参考にしてみてください。
目次
乾燥肌がニキビになりやすい理由
乾燥肌とは?
乾燥肌(ドライスキン)は肌表面の角質層の水分保持力が低下している肌をいいます。
イカを思いうかべてみてください。
新鮮なものは透き通るようにやわらかでみずみずしいですよねいですよね?
ところが水分が抜け、乾燥した「スルメイカ」になると表面はごわごわで硬く、透明感もない状態です。
乾燥肌はまさにスルメイカの状態。しっかり保水・保湿ケアをして、本来のみずみずしい肌状態を手にいれましょう。
乾燥ニキビの原因
乾燥肌にはどうしてニキビができるのでしょうか?原因をまとめてみました。
バリア機能の低下
本来肌表面には、角質層と皮脂膜が肌を紫外線・ストレス・ほこり・大気汚染などの外部刺激から守るバリア機能があります。
- 角質層の水分が不足、内側から保湿成分(NMF)が作り出せなくなる。
- ダメージから肌を守ろうと肌代謝(ターンオーバー)が早まる
- 未熟な肌細胞が表面にくることで、角質層が硬くなりスムーズにはがれ落ちなくなる
肌が乾燥するとこのような流れでバリア機能が低下し、肌の免疫力が低下します。
厚く・硬い角質は皮脂が詰まりやすく、肌あれやニキビなどのトラブルが起こりやすくなります。

バリア機能は、外部刺激以外にもストレスによっても低下します。
バリア機能を高めるためには天然の保湿成分「セラミド」を補うのが効果的です。
過剰な皮脂分泌
肌が乾燥すると肌を守ろうとして、水分の蒸発・異物侵入を防ぐ働きをする皮脂が過剰に分泌されます。
乾燥し、水分が不足している肌は表面に角質が残って硬く、皮脂が詰まりやすい状態にあります。
そのため、酸化した過剰な皮脂が毛穴に詰まり炎症を起こすことでニキビが出きやすくなります。
乾燥肌になりやすい季節
乾燥肌になりやすい季節といえば、空気が乾燥している冬というイメージがあります。
実は夏場も冷房や強い紫外線など乾燥肌になりやすい条件が多数存在します。
特に紫外線は5月から9月が一年で最も多いといわれているため注意しましょう。
隠れ乾燥「インナードライ」肌に要注意
私が美容部員時代、夏になると「インナードライ肌」のお客さんがとても多くいました。
インナードライ肌とは?
肌の内側は乾燥しているのに表面に皮脂が多くベタベタし、一見潤ってみえる肌をいいます。
夏は汗もかき、皮脂も増える、さらに湿度も高いです。
そのため「お肌のうるおいは十分」、「自分は脂性肌」と勘違いしてしまいがちです。
ところが潤って見えるだけで、実際の肌は水分不足。乾燥によるにきびを始めとする肌ダメージが生じやすいのがインナードライ肌の怖い点です。
- 夏はべたつきが気になり乳液はつけない
- 肌がテカるから何度も洗顔
- 脂取り紙で何度も皮脂をとる
夏になるとこんな方が増えますが、インナードライを加速させる要因となってしまいます。
- 洗顔後肌はしっとり、でも突っ張った感じ
- 肌がゴワゴワする
- 化粧ノリがわるい
- 毛穴が目立ち、キメの乱れが気になる
- クレンジング洗顔を念入りにしているのになぜかテカる
このような症状があり、ニキビも気になる方はインナードライ肌の疑いがあります。保湿ケアをしっかり行いましょう。

夏場は、化粧水・乳液を冷蔵庫で冷やして使ってみてください。
ひんやり気持ちよくお手入れができておすすめです。
乾燥ニキビに効果的なスキンケアのポイントは?
保湿(バリア機能高める)
乾燥肌でニキビができやすい方のスキンケアで一番重要なのは保湿です。
角質層のバリア機能を高めるため、化粧水でしっかり水分を与えるだけでなく、乳液で蓋をして水分が逃げないようにしましょう。
正しい洗顔
乾燥肌の方がニキビを気にするあまり、洗浄力が強く、皮脂を落としすぎる洗顔料を使用すると肌を守るため余計皮脂が分泌されます。
乾燥肌が進行し、その結果ニキビが悪化してしまいます。
- 洗浄力が強すぎないもの
- 抗炎症成分配合のもの
この2点に気を付けて選ぶのが効果的です。
思春期でTゾーンにニキビが多くできる方は脂性肌用洗顔を使用しましょう。
乾燥ニキビに効果的な化粧品の選びのポイント
乾燥肌を解消しつつ、ニキビケアもできるものがおすすめです。
思春期ニキビ(脂性肌)用のケア品は皮脂を取りすぎ乾燥を悪化させるリスクがあるため避けるようにしましょう。
ニキビ有効成分配合
ビタミンC誘導体・グリチルリチン酸・サリチル酸など
サリチル酸はケミカルピーリングに使用される成分として有名です。
古い角質を除去、ターンオーバーの促進効果がありますが、ピーリング直後の肌はバリア機能が破綻、とても敏感になります。
もともとバリア機能が弱まっている乾燥・敏感肌の方はかえってニキビ悪化のリスクもありますので注意が必要です。
低刺激
オイルフリー・ノンアルコール・ノンコメドジェニックテスト済
アルコール(エタノール)は抗菌作用がありますが、角層の水分蒸発を誘導する作用もあります。
乾燥肌の悪化を招くためおすすめできません。
高保湿成分配合
セラミド・ヒアロルン酸・コラーゲン
- セラミド・・角質層内の天然保湿成分の8割を占める水分維持の必須成分
- ヒアロルン酸・・1gで6ℓの保水力を持つ
- コラーゲン・・肌の生まれ代わりサポート、ターンオーバーを整える
コラーゲンには皮脂分泌を増やす作用があります。オイリー肌、思春期の方はニキビの原因になる場合もあります。
乾燥ニキビにおすすめの基礎化粧品3選
ニキビケア化粧品は多数ありますが、乾燥ニキビに特におすすめのものをご紹介します。
ビーグレン
乾燥肌はもちろん、大人の乾燥ニキビに悩む方に多い、インナードライ肌に特におすすめ
ニキビの原因毛穴の皮脂汚れを吸着しつつ、保湿成分ヒアロルン酸などもしっかり配合しているので、乾燥を防いでくれます。
汚れだけを吸着しつつ、肌に必要な水分・油分を高い浸透力でしっかり補えるので、
インナードライ肌で保湿を必要としているけど皮脂も多くニキビができやすい肌にぴったりの化粧品です。
大人ニキビケア化粧品として抜群の実績と知名度があり、口コミ評価も高い人気ニキビケア化粧品です。
アルージェ化粧水
乾燥・敏感肌ニキビが悩みで、使用感の好みで使い分けたい方におすすめ
アルージェは、「弱った肌のバリア機能を整える」ことを目的に製薬会社全薬工業が開発した敏感肌用スキンケアブランドです。
独自の「ナノ化天然セラミド」によって、肌に刺激のある界面活性剤不使用で高い浸透力を実現。
乾燥ニキビがあり、肌がデリケートになっている方も安心して使えます。
- 化粧水は3種類あり好みの使用感で選べる
- ミストタイプで肌への摩擦を最小限にできる
この2点が他とは違うおすすめポイントです。
※3種類中、一番しっとりするモイスチャーリッチローションはボトルタイプ
オルビス薬用クリア
ストレスが多く、繰り返す大人の乾燥ニキビに悩んでいる方におすすめ
ストレスなどが原因のホルモンバランスの乱れで繰り返しできる「大人ニキビ」の予防効果が期待できる、人気のスキンケアラインです。
オルビス化粧品の最大の特徴がオイルフリー。
そのため、ホルモンバランスの乱れやバリア機能低下によって過剰に皮脂が分泌されている肌にも安心して使えます。
あまり知られていませんが化粧品大手POLAの子会社なので、製品開発にはPOLAの高い研究技術力を用いており、製品の信頼度がとても高い点も魅力です。
乾燥ニキビ予防に気を付けたこと
乾燥ニキビ予防に、毎日のスキンケア以外に気を付けてほしい点があります。
ストレス
ストレスを感じると、身体は活性酸素を除去し、コラーゲン生成を促進するビタミンCを大量に消費します。
また、肌に潤いを保つヒアロルン酸やハリを保つエラスチンの合成も抑制されます。その結果乾燥肌が悪化します。
ストレスを完全に除去するのは現代社会において難しいですが、溜まりすぎて肌に不調が出る前に解消できるよう心掛けましょう。
紫外線
肌表面がすかすかになっている乾燥肌にとって紫外線は天敵です。
角質層の隙間から紫外線が肌の奥に入りこみ、肌の奥に炎症を起こします。
ニキビだけでなく、シミの元メラニンを活性化したり、肌弾力の低下にもつながります。
ちょっとした外出時でも、紫外線対策はしっかりするようにしましょう。
アルコール・喫煙
アルコール
アルコールを摂取すると体内で分解する過程で、多くの水分が必要となります。また利尿作用もあるため体内から水分が奪われ肌のうるおいも不足しがちです。
適量飲む分には「百薬の長」とも呼ばれ身体の血行を促進し肌にとってよい効果もありますが、飲みすぎには十分注意しましょう。
喫煙
喫煙は身体に百害あって一利なし・・というイメージが強いですが、実際肌にも悪影響を及ぼします。
- ニコチンが血管を収縮→肌に酸素などの栄養が届きにくくなる
- 活性酸素が大量発生→美肌に欠かせないビタミンC大量消費
このような悪影響があります。喫煙は美容の天敵なので禁煙をおすすめします。
食生活
肌のバリア機能を高めるためには、たくさんの栄養素が必要です。
- ビタミンA・・天然保湿因子(NMF)の生成促進
- ビタミンB群・・ターンオーバー正常化
- ビタミンE・・・肌の血行促進、抗酸化力が高い
- ビタミンC・・コラーゲン生成促進、抗炎症効果
特に上記のビタミン各種が不足しないよう心がけましょう。
- ダイエットで過度な食事制限
- 欧米型の油っぽい食事
- 外食がち
などの傾向がある方は栄養の偏りが乾燥肌を悪化させている可能性もあります。
食生活を見直し、バランスのよい食生活を心掛けましょう。
症状あまりにひどいときは早めに皮膚科へ
乾燥肌によるニキビの症状がひどい場合、放置することでどんどん悪化し、最悪ニキビ跡が残り、色素沈着してしまう・・という取り返しのつかない事態になることもあります。
早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
乾燥ニキビのQ&A
Q1.ピーリングがいいと聞くけど?
ピーリングには古い角質を除去し、ターンオーバーを正常化する効果があります。
古い角質が蓄積し厚くなった肌に皮脂が詰まっり、ニキビが発生するのを予防できます。
ただし、乾燥肌が進行し、ターンオーバーが早まっている方が行うと、必要な角質層までも取り去ってしまい、かえって肌があれるケースもあります。
ピーリング化粧品は多数市販されていますが成分の濃度や配合は様々です。
乾燥ニキビが気になる方は皮膚科で診察を受け自分の肌がピーリング向きかどうか確認してみてください。
Q2.クリームや乳液は油分があって保湿力高いけどニキビは悪化しないの?
乳液やクリームは、化粧水で与えた水分を肌に閉じ込める大切なお手入れ品です。
ただし、乳液・クリームに含まれる成分が肌に合わずニキビが悪化してしまうケースもあります。
乾燥ニキビ肌でも安心して使えるニキビケア用乳液を使うのがポイントです。
Q3.薬用化粧品を使ったほうがいいですか?
薬用・医薬部外品表記のある化粧品は、乾燥ニキビに効果的な有効成分が配合されています。
有効成分配合の目安となるため購入前チェックしてみましょう。
ただし、薬用かつデリケートな乾燥肌でも使用OKなものを選びましょう。
Q4.市販薬購入時何を気を付ければいい?
思春期の脂性肌ニキビケア市販薬に多く含まれる「イオウ」は皮脂を除去する働きがあります。
乾燥肌の方は、イオウは必要な皮脂まで奪ってしまううリスクがあるので避けましょう。
Q5.ファンデーションを使うとニキビが悪化する?
ニキビ肌にファンデーションを使用すると、成分が毛穴をふさぎ、毛穴がつまりやすくニキビが悪化しやすくなります。
特に、リキッド・クリームファンデーションでカバー力重視のものは、毛穴に成分が入り込みやすくニキビ悪化につながりやすいため注意しましょう。
とはいえ、仕事上ノーメイクは無理・・という方も多いですよね?
パウダー、ルースタイプにすると肌への負担は軽減されます。またカバー力は劣りますがミネラルファンデーションなどもおすすめです。
ニキビが悪化しにくいドクターズコスメの低刺激ファンデーションを使うのもよいですよ。
【まとめ】乾燥肌ニキビは徹底保湿がポイント
大人の乾燥ニキビの原因は、思春期の過剰な皮脂分泌と異なり、乾燥による肌バリア機能の低下が大きな原因です。
バリア機能の低下により乱れているターンオーバーを正常化することがニキビ予防になります。
- 冬だけでなく一年中しっかり保湿
- インナードライ肌を見過ごさない
- 乾燥ニキビ肌にあった化粧品でお手入れする
この3点をしっかり心掛けましょう。
もしそれでも改善せず悪化するようなら、ニキビ跡として残らないよう早めに皮膚科を受診しましょう。